高齢者などを狙った特殊詐欺や不正取引、AMLの事例が年々増加し、手口も巧妙化しています。これまでは時間帯・金額・地域等想定しやすい属性情報を活用したルールベースの検知システムはありましたが、想定外のパターンは検知できないことが課題でした。また、新しい手口や進化した手口が次々と出てくるため、想定外のパターンの種別検知に加え、手口を自動的にフィルターとして登録する必要があり、対策に向けたデータの質・量の重要性がより高まっています。
EAGLYSはAI解析技術と設計技術を用いて、不正取引に繋がる取引のパターンに偏りや関連性があるか特徴点を抽出。ルールベースではなく、今後起こりうる手口を網羅的に検知するAIアルゴリズムを構築しました。さらにフェデレーテッドラーニング(連合学習)技術を活用することで、データそのものを共有せず異常・不正な特徴量のみを銀行間で共有。銀行間のデータをAIアルゴリズムへ反映することで、各金融機関単独ではカバーできなった想定外のパターンを検知し、不正取引の予防へ活用できるようにしました。
EAGLYSは過去の不正・正常判定の審査データを整理しデータの性質や特徴量を設計した上で、複数のAIモデル選定・実装検証による評価をおこない、明示的で高精度なAI審査モデルを構築。与信判定業務の一部自動化に成功し、1日当たり25%分の業務コストを削減することができました。