Industry Use Case

商社・卸

秘密計算技術
AI解析

秘密計算を活用したサプライチェーン間のデータ連携により
廃棄ロスの低減や配送の効率化を支援

ESG対応等、環境に対する企業としての取り組みや、データやプライバシーへの対応が社会的に求められる中、CPFR(Collaborative Planning Forecasting Replenishment)に代表されるようモノだけでなくデータをサプライチェーン間の企業で包括的に活用することで、廃棄ロスや配送・在庫管理の効率化への取り組みが進められています。

しかし、企業間を跨いだデータ利活用はデータの保護とデータ精度を両立が不可欠で、関連企業間でのデータのやり取りを可能にするセキュアなシステム環境の構築と相互に自由に分析し活用できる環境づくりが必要となります。このページではイーグリスの提供するセキュアなでデータ連携基盤を活用してサプライチェーンを活性化し、各社の抱える課題に寄与した事例を紹介いたします。

Issue よくある課題

過度な欠品リスクを考慮した生産に伴う廃棄ロスや社会的なEC化率の高まりによる配送確保と在庫管理の高度化等、メーカー、卸、小売はそれぞれ課題を抱えています。CPFRの取り組みが進み、メーカーと小売り間のデータ連携による効率化は一部の大手企業で進んでいますが、サプライチェーン全体への取り組みには至っておらず、依然として課題は残ったままです。

企業間のデータ連携時が進まない理由として、データの開示範囲の設定やコントロールの手間やデータのセキュリティリスク等があげられます。またデータ利活用のためにはデータ精度の維持も不可欠のため、セキュリティや開示範囲を保守的にすればするほど、データ利活用時の効果が下がるというジレンマを抱えています。

Data Security & Utilization of data

データセキュリティ/データ利活用の取り組み

サプライチェーンを跨いだデータ連携・利活用により廃棄ロスや在庫管理を効率化

資源や原材料のトレーディングに留まらず多様なビジネスに対して付加価値を創出してきた商社に、多様な製品の物流機能を一手に引受けメーカーと小売間を繋いできた卸。日本独特のしっかりとしたモノのバリューチェーンが形成されている一方、データのサプライチェーン間連携はあまり進んでいませんでした。

昨今、SDGsやESGへの対応、EC化の急伸、グローバル競争の激化等に加え、データやプライバシーへの対応等も課題としてあげられる中、モノのバリューチェーンだけでなく、データや情報のバリューチェーンをいかに安全かつ有効に活用するかという観点でも期待が年々増しています。

秘密計算を活用することでサプライチェーン各企業データの秘匿性を維持したまま連携し、参加企業が統計的かつ柔軟にデータを活用・分析することで、需要予測の高度化による廃棄ロスの低減や出荷・在庫管理業務の効率化、共同配送等、サプライチェーン全体の生産性の向上に寄与することができます。

秘匿性を担保したままデータを一元化
個別化医療や新製品開発を促進

医療、ヘルスケア、化学……等、個々のデータを連携することによって大きな成果が生み出せる領域はありますが、部分的なデータ連携に留まり広範なデータ連携による生産性の向上には至っていません。

連携先が増えるほどデータ連携の価値が高まる一方、データのセキュリティと秘匿性を維持するかが課題となり、ニーズがあってもなかなかデータの連携は進みませんでした。また、昨今のGDPRで規定されているような個人のプライバシー保護とデータ精度の両立は喫緊の取り組みとなっています。

イーグリスの秘密計算は準同型暗号をベースとしています。準同型暗号とマルチパーティー計算の掛け合わせは欧州のGDPRのレギュレーションにも即しているというホワイトペーパーが海外で公開される等、データ利活用の鍵となる技術と捉えられています。
イーグリスは準同型暗号とマルチパーティー計算による秘密計算を活かすことで、機密性の高いデータのセキュリティレベルを維持したままでの連携・利活用を可能にします。類似の遺伝子や疾患のある患者の治療に役立てる個別化医療の推進や、治験データの利活用による患者の負担低減等、創薬の生産性を高める取り組みにも活用いただけます。

また医療機関に留まらず、ヘルスケアアプリや公的機関の持つ検診データと連携することによる予防医療の推進にも役立てていただけます。

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